数学者たちはずっと、素数だけを生み出す公式を夢見てきました。1640 年、フェルマーはそれを見つけたと思いました。

5 つ続いた素数

フェルマーは次の形の数を調べました。

$$F_n=2^{2^n}+1.$$

指数は 2 のべき、$1,2,4,8,16,\ldots$ です。最初のいくつかを計算すると、

$$F_0=3,\quad F_1=5,\quad F_2=17,\quad F_3=257,\quad F_4=65\,537.$$

5 つとも素数です。$65\,537$ を手で確かめる(平方根まで割ってみる)だけでも、もう大変な作業でした。フェルマーはフレニクル・ド・ベシーへの手紙で、この形の数はすべて素数だと確信していると書きましたが、証明はないことも認めていました。

大きすぎる数

次の数は

$$F_5=2^{32}+1=4\,294\,967\,297.$$

10 桁の数です。素数かどうかを調べるには、17 世紀に手作業で約 6 万 5000 まで割ってみなければなりません。フェルマーはその計算をしませんでした。

ほぼ 100 年後の 1732 年、若きレオンハルト・オイラーが計算しました。そして見つけたのです。

$$4\,294\,967\,297=641\times6\,700\,417.$$

フェルマーの予想はまちがっていました。すべての数についての主張は、反例が一つあれば崩れます。

なぜ 641 なのか

オイラーはやみくもに割ってみたわけではありません。$F_5$ の約数は $64k+1$ という特別な形でなければならないことを知っていて、それで探す範囲が大きく狭まりました。この形の素数の候補の 5 番目が 641 です。

割り算をしないで割り切れることを確かめる、エレガントな方法もあります。641 は二通りに書けることに注目しましょう。

$$641=5\cdot2^7+1=5^4+2^4.$$

641 を法として、一つ目の形から $5\cdot2^7$ の余りは $-1$。4 乗すると $5^4\cdot2^{28}$ の余りは $1$。二つ目の形から、$5^4$ の余りは $-2^4$ と同じ。入れ替えると、

$$-2^4\cdot2^{28}=-2^{32}\equiv1\pmod{641}.$$

したがって $2^{32}+1$ の余りは 0、つまり 641 の倍数です。計算の全体はオイラーのシリーズにあります。

思いがけない使い道:正十七角形

ギリシアの時代から、正三角形と正五角形は定規とコンパスで作図できることが知られていました。2000 年もの間、辺の数が素数である正多角形をほかに作図できた人はいませんでした。

1796 年、18 歳のカール・フリードリヒ・ガウスは、正十七角形が作図できることを示しました。さらに、辺の数が素数の正多角形が定規とコンパスで作図できるのは、その素数がフェルマー素数のときに限ることも示しました。見てください。$3=F_0$、$5=F_1$、$17=F_2$。次は $257$ と $65\,537$ です。作図はガウスのシリーズで紹介しています。

フェルマーの予想はまちがっていましたが、彼が調べた数は、別の問いにとってまさに正しい数だったのです。

練習:F₁ = 5 と F₂ = 17 は素数である。これですべての Fₙ が素数だと証明できるか?

できません。それらは特別な場合にすぎません。すべての添え字についての主張には一般的な証明が必要で、$F_5$ がそれが偽であることを示しています。

練習:n = 3 のとき Fₙ − 2 = F₀ · F₁ ⋯ Fₙ₋₁ を確かめよ

$F_0F_1F_2=3\cdot5\cdot17=255$、$F_3-2=257-2=255$。この恒等式はすべての $n$ で成り立ち、異なる二つのフェルマー数は共通の因数をもたないことを示します。ここから、素数が無限にあることの新しい証明が得られます。

資料: フェルマーの伝記、MacTutor。


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